消化管近接の悪性腫瘍における粒子線治療の進化 ~世界初!吸収性スペーサ ネスキープで難治がん治療に光明が~

 アルフレッサファーマ株式会社は、1月25日、東京コンベンションホール(東京・中央区)にて「消化管近接の悪性腫瘍における粒子線治療の進展と展望」と題したプレスセミナーを開催した。

 まずはじめに司会の宇野 隆氏(千葉大学放射線科教授)が、「放射線治療を受ける患者は増大している。
 過去20年で2.5倍になり、2025年には34万人が見込まれている。また近年放射線治療は粒子線治療施設は19施設に拡大され粒子線治療は難治がんの治療に期待されている」とアウトラインを述べた。

 続いて、佐々木良平氏(神戸大学放射線腫瘍科教授)が「医療機器:吸収性スペーサの必要性と有効性」と題し、登壇した。「腫瘍と腸管が近接する場合は根治的な粒子線治療は不可能だったが、吸収性スペーサの出現で不可能が可能になった。進行膵がんに対しても、手術ができない患者の約半分にも吸収性スペーサで放射線治療ができるのは患者にとって大きな福音だ。また安全性も問題はなく、全例で治療後に消失し、重篤な有害事例はみられない。

 またネスキープのライバルも少なく、競合製品と比しても肉腫や肝がんなどと適応が幅広く、様々な悪性腫瘍に使用できるのも優位性が高い。外科治療と放射線治療の融合は画期的で非常に意義が大きい」と強調した。

 最後に開発の中心を担った福本 巧氏(神戸大学肝胆膵外科教授)は、「開発は、アルフレッサファーマと神戸大学の産学連携で行われた。
 開発は、アルフレッサファーマと神戸大学の産学連携で行われた。当初はゴアテックスや人工血管なども使用し、苦戦したが、ネスキープはポリグリコール酸の繊維を使い、生体吸収性の高分子により、6~8ヶ月で消失する。
 外科的治療が困難だった患者が対象だが、多くの難治がんの患者にも可能性が拡がったと言える。
 なおネスキープを使用する際は、粒子線治療をする放射線腫瘍医と外科医が連携する必要がある(詳細はJASTROのHPに詳しい)。ネスキープは大学発のクラスⅣの国産医療機器であり、2019年12月から保険収載され、今まで21例、市販後16例に実施されてきてる。初期の使用経験としては特に問題は起きてなく、安全性は自信がある。
 神戸大学では、今後も未来医工学研究開発センターで医療機器の開発を進めていく」と語った。

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